南インドCochin、友人の結婚式への旅—2日目 (14 Dec 2024)
前日にCochinに到着してぐっすりと寝た次の日の朝。眠い朝、窓を見上げるとヤシ科植物の街路樹が偏在するCochinの街並みが見えた。今回泊まったホテルは、Holiday Inn Cochinという、Cochin空港(COK)から40分ほどに位置する、快適で清潔なホテルである。一人一泊8千円ほどだったので、高級なホテルである。
写真にあるように、朝からエアコン室外機を修理しているお兄さんが見えた。高いところから安全ベルトなしに作業していたので、無事作業を終えたことを祈っている。
朝起きて一行はLuLu International Mallと呼ばれる、Kerala州最大級のショッピングモールにUberで向かった。街からは車、バイク、トゥクトゥクのクラクションがひっきりなしに聞こえる。ショッピングモールは巨大だった。写真を全く撮らなかったのだが、自分の住んでいる千葉の近所のショッピングモールよりも充実している。自分ともう一人の朝ごはんを食べていなかった友人は、エキゾチックな雰囲気の漂うフードコートに吸い寄せられていった。自分は写真にあるような、野菜やチキンを卵と共に炒めたものを注文し、友人はビリヤニを注文した。その料理は、美味しかったが、名前を忘れてしまった。また友人に聞かないといけない。
フードコートでご飯を食べていると、若いインド人女性3人に声をかけられた。元気の良いリーダーと思しき女性は、自分たちに「どこから来たの?」と尋ねてきた。日本から来たと伝えると、彼女たちは日本について知っている単語を総出で教えてくれた。「スズキ」、「鬼滅の刃」、「君の名は」などなど。日本の文化が大好きだと言っていて、文化についてや、我々について大量の質問責めにあった。そして、そのリーダーは我々に"I love you"を連呼していた。また、韓国で流行っているサランヘヨ(愛してる)の手のポーズもしてくれた。どうやらK-POPも流行っているらしい。また、どうやらケララには日本人は全くいないらしく、我々はとても珍しがられた。フードコートを出る際に、彼女たちに別れを告げた。また地球のどこかで会えるといいな、と思いながら。
我々は、モールの中のスーパーに向かった。そこで、はぐれていた友人と再会した。その直後、また先ほどの女性3人組と遭遇し、話しかけられた。早すぎる再会である。また彼女たちと話すと、どうやら、3人は互いに親戚の関係にあるという。そのリーダーから、ケララ州の地元の言葉、マラーヤム語で愛の告白の言葉を教えてもらった。いつか、あの時学んだ愛の言葉が、役立つ時が来るかもしれない。
次に、マクドナルドに向かった。時差ぼけの自分はカフェインが必要だったので、アイスコーヒーを注文した。これがまた濃厚だ。とても甘い。チャイのような甘い飲み物としてローカライズされているのか、それともたまたまこうなったのか、それは誰も知らない。マクドナルドでも、現地の女性の集団の熱い視線を感じる。モテ期は人生で3回くると誰かが言った。もしかすると、インドで自分のモテ期が来たのかもしれない、そんな冗談を言いながら、コーヒーを飲み干した。モールを去る時、また別の家族から写真撮影を求められた。ケララでは外国人(とりわけ日本人)は珍しいので、レアポケモンを見つけた時のような熱い視線が飛んでくる。
我々は煩悩から解放されるべく、そして輪廻天性から解脱するべく、寺院に向かった。その寺は、シヴァ神が主に祀られているらしい。それは、寺院の名前が"Ernakulam Shiva Temple"とあることからもわかる。
中のメインであるエリアに入る際は、靴を脱ぐ必要があった。中は神聖な場所なので、写真はないが、中で人々の集団が、シヴァ神にまつわる儀式をしていた。寺の人たちは、お経のようなフレーズを何度も復唱していた。ヒンドゥー教について自分は詳しくないが、シヴァ神は、ヒンドゥー教における重要な3大神の内の一つになっており、シヴァ派では最高峰の神と崇拝されているらしい。(出典)もっとヒンドゥー教とシヴァ神について知ってみたいと思った。寺院では、無料の食事も提供されていて、観光客の自分たちにも寺院の人々は食事を提供すると言ってくれた。時間の都合上、食べることができなかったが、何人にも分け隔てなく食べ物を分け与えるというのは素晴らしいと思った。
煩悩と強欲にまみれた我々は、その日の夕食にGrillaxという、今回結婚式に招待してくれた友人おすすめのレストランに行った。スパイスの効いた、色とりどりの肉。スパイシーな肉を食べ、マンゴーラッシーを口に入れ、そしてスパイシーな肉を食べる、を無限に繰り返す。皿が登場する時のスモークの演出も粋なはからいである。会計をしたところ、7人で割り勘して、一人1500円ほどである。とてもお得であった。
しかし、悲劇が起きた。7人全員分のクレジットカードのトランザクションが通らないのだ。7人中、1人しかルピーを持っておらず、もちろん足りない。我々は、このレストランに残留して、皿洗いをして食べた代金を返していくことになるのか、と一瞬恐怖がよぎった。しかし、近所にATMがあるとのことで、我々のうち3人と、店員さん一名をUberの車に乗せて行き、ATM探しの旅が始まった。店員さんから、100m先にあると効いていたものの、実際は1kmほど先にあったのだ。道中、混んだ道路を徒歩で横断することがあった。インドは車の運転が比較的荒く、もし飛び出すと車も止まれない可能性があった。我々は店員さんの何らかの凄技で車をどうにかできるのか、など考えいた。しかし、店員さんが言った。「今だ!渡れ!」そう、力技で全力ダッシュで渡るのだった。その後、店員さんの人生のストーリーをUberで聴きながら、ATMから店に戻り、皆安堵した。
旅行中、常に何かを食べている。食の天国とインド国内でも名高いケララ州。ここで、我々の食道が、フードファイターのように試されていくとは、我々はまだ知らなかった。