Kanta's Blog🇩🇪🇯🇵
LinkedIn

1ヶ月経過。自分の人生という長期プロジェクトについて。(29th April, 2022)

2022/04/28

取るに足りないと思われる決断、それとも、人生に大きく影響があるように(見かけ上は)感じられる決断。 前者は、コーヒーをもう一杯飲むか、飲まないかとか。一方、後者は、進学先を決めるとか、新卒で働くことを決めるとかだろう。今日は自分の人生で大きな決断をしたつもりだ。この記事は、そのことに触れるものではないのだけれど、頭の整理として最近考えていることを文章に落とし込んでみて、近況報告する。

海外の大学院の受験を意識する

今考えているのこと:

  • ドイツの今いるTU Kaiserslauternのマスターに行く→そのままTUK博士課程に進む
    • 最も現実的なプラン
    • 授業が多く、研究メインの生活にはできなさそうなことが懸念
    • 学費が安い(1セメスター2-3万円ほど)
    • 個人的に、今のドイツの生活をすごく気に入っている
  • イギリスの博士課程にそのまま進む
    • 3年で博士が取れる(が、2千万円ほどかかりそうだ。。)
    • 幸いなことに、イギリスのとある大学に、ツテがあるような、ないような
  • アメリカの博士課程にそのまま進む
    • 2年ほどマスター的なものが組み込まれている5年ほどのコースを想定
    • 大袈裟な言葉でなく、世界一研究費がつぎ込まれている
      • 人類の進歩の最もエッジの部分に立つことができる
    • 学費が異次元に高い、入学や奨学金に対して、異次元の競争がある

このトピックについては、長くなるので今回は割愛。こういうことを考えているということを、近況報告した。

1社だけ就活をしてみた

就職活動に関しては、院進するつもりなので、するつもりはなかった。しかし、一旦社会で働いてみてから、マスターやPhDに進むというキャリアの進み方も、ドイツや日本の外(特にアメリカやヨーロッパ)ではよくあることらしい。また、マスターをインターンのために伸ばしたり、休学したりと、人生の選択肢は選びきれないほどある、ということが、日本の外に来てからようやく気づいた。

幸いなことに、外資のIT企業の日本支部に応募して選考が進みつつある。また、別の外資のIT系企業のベルリン支部でのインターンのお誘いもあり、夏休みなどにビザの範囲内でベルリンでソフトウェアデベロッパーの体験をできる可能性が出てきた。その場合、ワーキングホリデービザをとればいいのかな?一方で、同じ会社のルクセンブルクの支部のインターンのお誘いも来たのだが、ドイツ語C1レベルが必須とのことなのでかなり難しいだろう。こちらはソリューションアーキテクトという職種のようで、どうやら開発における問題解決だけでなく、ビジネスにおける課題の解決という、どうやらフルスタック社会人のような職種らしい。まあ、とはいってもLinkedInでお誘いを受けただけなので、実際に履歴書を出してみないとわからないところなのだが。

夏休みにビザの範囲内でもしIT企業でインターンできたらいいな、と考えている。日本の大学生が交換留学をしている時の、夏休みの間に、ルクセンブルクで学業ビザの範囲内でインターンをすることは、そもそも可能なのか、法律を一旦確認する必要がありそうだ。また、交換留学中の夏休みのJASSO奨学金の扱いはどうなるのだろうか。(2セメスター連続で交換留学をすることは珍しいため、これをどうしたらいいのか、について詳しい情報を集めないと。)JASSO奨学金的では、日本に一時帰国すると、帰国している間は奨学金が減額されると聞いているので、夏休みはドイツやEU圏にいたほうがいいのだろうか。

日本にいないけど、就活はできるのか、問題。

外資のとあるIT、1社しか応募していない。ここで特に詳細を述べることはない(大人の事情)が、おそらく全てがオンラインで完結しそうだ。これは、昨今の感染症の流行に合わせて、Onsiteの面接等が、オンラインに切り替わっているからのようだ。Tech Phone Interviewというものを先日通過したので、これからいくつかラウンドを経ていく。

この選考がどうなるかはさておき、この過程で学べることは多い。実際にResume(1枚ほどの簡潔な履歴書)を作成して、リクルータにチェックされ、ダメであればお祈りメールを受け取るというわかりやすいフィードバックがもらえる。また、Job Descriptionを観察すれば、一般的に会社がどのような技術を求めていたり、どのようなマインドセットを社員に期待するか、というのを明文化していることは多い。つまり、技術的な側面をブラッシュアップするきっかけになるし、自分が学んできた、あるいは現在学んでいることが産業面で重視されていることがわかれば、自分の自己肯定感やモチベーションの向上にもつながる。

例えば、 とあるIT企業は面接や応募に関して、これだけのTipsを提供している。こうしたTipsは、定期的に見返して、自分のキャリアを考えるのにものすごく役立つのではないか、と思う。

https://careers.google.com/stories/applying-to-google/?hl=ja_JP

まあ、選考がどうなるかは置いといて、楽しむ!ことを第一にやっていきたい。Fun theory, 楽しむことができれば物事はうまくいきやすい。

研究、楽しくやっています

話すと長くなったり、研究中の話題とかは話せないこともあるので割愛。少なくとも、自分が過去に触ってたスキルセットが、ここで生きるのか、と「点と点が繋がる」感じがしている。私の日本の大学の恩師がおっしゃっていたように、人生無駄なことって案外ないような気がしますね。

ワークライフバランス、かなりいい

TUKで週1のパーティがついに再開した。2年ぶりなので、TUKの皆が望んでいたことだろう。大学公式のいろいろなイベントで、友達がこれからたくさんできそうな予感がする。また、週末にはリーデスハイムというライン川近くにお出かけして、知り合いの家でBBQしたり、ライン川を船で渡ったり、ハイキングしたり、ワインテイスティングなどをしたり、オンとオフをうまく切り替えさせていただいている。

金銭的な不安はおおむね消えた

円安が現在著しい(1円が0.0073 ユーロ)のと、家賃が高いため(6.5万円)、JASSO奨学金の8万円でやりくりするのは、正直不安があった。しかし、現在留学しているインターン先でHiwi(いわゆるリサーチアシスタント)として、学生ビザの範囲内で金銭的な補助をしてくれる方向で、研究機関が配慮してくれた。この点に関しては周りのいろいろな関係者様に感謝したい。ビザ取得の関係でおそらく5月以降になるとは思うが、こうしたサポートが受けられるのは知らなかった

この、卒論に関わる研究をさせてもらいながら、かつ金銭的な補助も(ビザの範囲内で)行ってくれる、ということに驚いた。しかし、ドイツでは割と一般的だそうだ。今のラボでよく喋る友達は、マスターの卒論をしながら、研究所にHiwiとして雇われている学生たちが多い。こうした補助が発生する以上、研究所への貢献が求められるので、ある意味身が引き締まる。今のラボは、自分のスキルセットとかなり相性がいいことがわかったので、バリバリ開発や実験に取り組んでいき、研究成果での爪痕を残せたらいいなと思っている。

「求めよ、さらば与えられん」ということ

困った時に、周りの人に助けを求めることはなかなか難しい。弱みをさらけ出すことはなおさら難しい。でも、人間は一人では生きていけないし、一人で孤独な戦いをして「車輪を再発明」しなくとも、先輩であったり、本のなかのセネカだったり、先人から学ぶのが最も効果的だったりする。

人生という大きなプロジェクトを運営するにあたって、壊滅的な失敗は避けつつ、多少の失敗を経験し、そこから学びをいかに最大化するか。これはなかなか難しい問題だけど、本で見聞きしたいろいろなベストプラクティスを、人生というマクロなレベルでも応用してみたい。