ドイツ語は読めぬままドイツ語だらけのサウナに入った (27th March, 2022)
ドイツに来てから初めての週末。とりあえず地元のサウナに入ることにした。
学生証等の手続きが終わっていないため、鉄道等に安く乗れないため、まずは地元に詳しくなるという戦略だ。
Kaiserslautern付近のGoogleのレビューを参考にMonte Mare Kaiserslauternというサウナを選んだ。これは、近所のRemsteinという米軍基地の近くにあり、徒歩で行くには少し遠いが、気合いを入れて行ってきた。
https://www.monte-mare.de/kaiserslautern/
サウナに入ったらサウナに従え!
「郷に入ったら郷に従え」ということわざのように、ドイツはドイツなので、サウナ施設の看板はガチガチのドイツ語で書いていた。当然、我々はドイツ到着してから2日しか経っておらず、ほぼ理解できなかった。携帯は持ち込み禁止なので、Google翻訳を使うこともできない。周囲の人を観察し、仮説を立てて、検証するしかない。
老若男女のいるロッカー
ロッカーは基本的に男女共用のようだ。ロッカーでは着替えている人がいないので、あくまで荷物の保管用らしい。ロッカーの隣に、トイレの個室的な着替えのスペースがあるので、そこで着替えるようだ。しかし、そこには鍵などないので、荷物を下に置いて、壁と地面の隙間から見えるようにした。こうやって「私がいますよ」と意思表示をするほかない。ちなみに、ロッカーは手渡されたICチップ入りのコインで施錠と解錠を行うようだ。また、このコインでサウナ施設への出入りや、レストランでのポストペイ会計などができるようになっている。この仕組みはいわば、ドイツ版のスパワールドだ。(大阪の天王寺にある浴場)
服を全て脱ぎ去り、ローブに着替えたあと、一抹の不安と共にサウナに向かった。
ロッカーを抜けた先は、雪国、ではなくて。。
なんと、ロッカーを抜けた先は雪国だった。というのは冗談で、ロッカーの先にはプールとサウナが広がっていた。快晴の中、強い日差しは日光浴をする裸の人々を照りつけている。彼らの肌は絶え間なくビタミンDを生成している。サウナ小屋がいくつかある中、めいめいの人々が小屋に出入りしている。家族連れの人もいれば、恋人同士の人もいる。日光浴をする人もいれば、プールに入る人もいる。本を読んでいる人もいるし、ビールを飲んでいる人もいる。なんてゆったりした時の流れだろう!都会の喧騒とは無縁だ。
そして、私がドイツが題材の映画で見たように、この空間では裸がデフォルトのようだ。サウナは日本の鎖国時代で例えるならば、さしずめサウナは長崎の出島といったところだろうか。つまり、特別な場所だと言うことである。
日本から来た我々には小屋に入る勇気が出ない。
ビール売り場のお姉さんとの会話
サウナ小屋のいずれにもに入る勇気がなかった我々は、プールで頭を冷やしていた。ここはドイツなので、施設ではビールを飲んでいる人がちらほらいた。すでに喉がカラカラの私はビール売り場に急行した。
ビール売り場で"Beer, bitte."と片言のドイツ語で注文したところ、二つのサイズが出てきた。小さめのやつと、すごくでっかいやつ。スタバで言うなれば、ショートと、グランデというところか。いや、後者はもはや、ベンティ並みにでかいジョッキだ。ビールは日本では飲んでいなかったので、小さいサイズにした。
ビールのついでに、お姉さんにサウナでやっていいことと、やってはいけないことについて聞いてみた。
"What are the do's and don'ts when it comes to sauna? I mean, I'm from Japan and no idea what it is."
すると、英語で答えてくれた。サウナでのルールをを要約すると:
- サウナに携帯は持って行っていけない
- サウナでおしゃべりはしていけない
- ビールはサウナ小屋では飲んではいけない
- サウナで服を着てはいけない
最後の項目は、最後だけど最も重要らしい。つまり、服を着ないほうがいいのではなく、基本的に着てはいけないのだ。生まれた時と同じの姿、つまり、全てをさらけ出さなければならないのだという。
そして、ついでにドイツ語でのビールの頼み方をお姉さんに聞くと、"Beer."だけでいいらしい。そうきたか。
ビールを飲みながら、しばしの日光浴をした後、サウナに入った。ただし、感想についてはここでは特に述べないことにする。